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調布市 駅前地下駐輪場建設断念を公式発表


◆2018年11月12日(月)に調布市議会全員協議会が開かれました。 11月12日に市議会全員協議会が行われ、市長から「地下駐輪場工事を断念する」旨の発表がありました。 理由は、「地下駐輪場建設と既存樹木保全の両立は無理だと分かった。駐輪場都市計画変更も視野に入れたが、肝心の広場事業全体のスケジュールに影響大きく、大幅な遅れをきたす。地下駐工事を見直し、広場の完成を目指す」というものです。  部長の長い具体の説明の後、議員から質問が出ましたが、「見直し」という言葉は「断念=撤回」と確認されました。 私たちは地下駐輪場工事に反対したものとして、この結論には一定の評価をします。しかし、この「理由」では、いったいなぜ私たちが多くの市民とともに反対してきたのか? 市はその反対の意味をよく分かっていなかったのではないか? との違和感を感じています。 しかも市は、地下駐工事ヤードの大きな樹木45本と、ヤード外(ロータリーとの境の通路)の姿の良いクスノキなど11本の合計56本を、修正設計を委託発注したばかりの2月3月の時点で伐採、移植(撤去)してしまい、元たこ公園を丸裸にしてしまいました。お陰でこの夏広場には木陰がなく、周辺一帯の地面が熱せられ、おまけに仮囲いの鉄板から来る熱もあり、異常な熱さに見舞われました。その点での言及はなく、反省はしていないのでしょうか。 2016年の春、現交番横の樫の大木8本が伐採されたことから、既存樹を守りたいと運動を始めましたが、「広場の樹木101本を全部伐採」と市が方針を出したその原因は、地下駐輪場建設にあると知りました。2900㎡、小学校の運動場よりも広い巨大なもので、そこに1900台分の駐輪スペースを確保するという駐輪場です。 たづくりの駐輪場と同じく自分で自転車を引いて、7メートル地下へ直線で降りる(自走式)、エレベーターは電動式や三輪車、大型自転車用です。たづくりの地下駐でさえ特に女性には評判が悪く、子どもを載せたママたち、中高年の多くの女性たちは利用を避けます。 今度の計画ではもっと広すぎて、夜など怖い、換気はどうなのか? ランニングコストが髙いのではないか? しかも駅に地下でつながっておらす、一旦地上に出て広場を横切らなくてはならない、入庫待ちの自転車が地上で行列をつくるのではないか? 近年のゲリラ豪雨であっという間に地下に水が流入する様をテレビでよく見かける、極めつけは、平置きやラック使用の平図面からして、実際には1900台収容は無理ではないかと計算した人もいます。何よりも、地下の上の土被りは2メートル。今度の設計困難判断で分かるように、その巨大建設物の上では大きな樹木はとても生きられないのです。  そのような駐輪場よりも、機械式で出し入れ簡単、地上のスペースも取らず、1基200台なので3基も作ればいいのでは? そもそも1900台必要だとする根拠はどうなのか? 駅前には商業施設の駐輪場も増え、鉄道敷地跡にもつくられ、何台分供給できるのかと私たちは実際に調査し、計算し、足りているのでは、と思いました。また必要なのは、ちょこっと駐輪場ではないかとアンケートを取りもし、市に提案もしました。  そんな私たちの基本は「樹木を守りたい」ことです。市は、それでは西側の、歴史を背負ったウメノキと、クスノキ3本計4本を地下駐の上に残しましょうと妥協案を示し、昨年12月に設計変更委託の補正予算を組んだのでした。  私たちは、樹木が少しでも多く残ることは嬉しいが、より多くの樹が失われる地下駐輪場前提の案ではあるので、複雑な気持ちで見守っていたところです。 もちろん、修正設計委託を出したばかりで、事業認可の変更を東京都が認めるかどうか不明であった2月に伐採を強行した時には、現場で抗議行動を行いました。その後も毎週のように広場で市民に「駐輪場は必要でしょうか? “緑あふれる公園広場”をあきらめないで目指しましょう!」と訴えました。  「4本を残すことと、地下駐輪場工事は両立しない…、スケジュールが間にあわない」だから方針を転換すると全員協議会で説明され、それは、今までの市の方針はなんだったのか、と疑問を持つ議員がいても当然かもしれません。全協では、その方針転換に対するいきさつ説明の不十分さに「市長の責任」という言葉も出ました。 しかし、今年1月16日に樹木に軸をおいた駅広市民説明会で「この事業についての全責任は市長である私にあります」と言われたのです。 工事が始まる前に木を切ってしまったという取り返しのつかないことへの大きな責任については、市長は言及されない。議員からもその「責任」への質問がなかったのが寂しかったところです。  それでもある議員から「こういう事態になったのはなぜだと思うか、また、ここから何を学ぶか」、またある議員からは「自分たち議員の議案に対する調査、研究の取組不足を、真剣さの意味で市民の運動を通して教えられる思い…」という発言もありました。 最初の「全樹木伐採」方針が乱暴だったと認めながら、その後も市民の声に耳を傾けなかったのです。「市政経営の基本的な考え方」の2本柱の一つが「参加と協働のまちづくり」です。 具体的な市民参加の仕組みを考えていきませんか? 地下に建設物がなくなった今、巨大ロータリー計画に見られるクルマ優先の広場よりも、人が憩い、つどい、にぎわう公園を目指すこともできるのではないでしょうか?


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