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大ケヤキが移植されたことを報告します

調布駅前広場のケヤキが本日、今までの場所から北へ15メートルのところに移植されました。


市民、都民、県民の皆さまからのたくさんの応援を受けながら、このような結末をご報告せねばなりません。


2021年2月9日、翌10日が移植日と知らされ朝から待機しましたが、70トンの吊りクレーンにケヤキを何か所も結わえ付けながら、終わった頃に今度はその作業を逆に解き放し始め、そのうちにクレーンがカラのままどこへともなく去りました。市職の話では、「11日は別のクレーンが入る、初めからその予定であった」、と。その後「思ったよりも根付きがよくで重量が重かったので、11日は100トンの吊りクレーンを用意する」と。…すると、昨日のクレーンと作業が大いなる無駄だったとは! その費用はだれが払うのでしょうか? ケヤキにとって命取りになりかねない重大な移植が、そのようなずさんな移植計画で行われたのです。


移植手法の検討調査を行ったかと疑わしく、今その文書(計画書)の公開を求めています。



2月11日朝は早朝に100トン用クレーンが来ており、自転車で駅前広場の周囲を回った時には昨日までの位置にあったケヤキが、街宣用の荷物を取りに3分間遠回りして現場に着いたときには、すでに10メートル離れたところへ一時移されていました。あっという間でした。そこでまたクレーンにケヤキを結び付ける作業が1時間以上かけて行われ、その後ゆっくり、ゆらゆら揺れながら目的地、直径9メートル、深さ3メートルの穴に向かって進んでいきました。涙なしには見られない光景で、私たちは「移植に反対!」「移植に抗議!」「ケヤキを枯らすな!」などのコールを続けました。たまたま広場では別の集会が開かれており、100人ほどのコールで送りました。


昨日から根を切られており、この移植をストップするわけにはいきません「中止してください」とは言えません。この移植作業を続けなければケヤキは死んでしまうと思えばやるせなく、「ケヤキよ、頑張れ!」と叫びました。


駅前広場内のタコ公園の中にあった株立ちのケヤキです。明治生まれの明樹会の方たちが1977年に植樹され、数奇な歴史を生き抜いてきました。


2018年2月、タコ公園の地下に駐輪場をつくるために、その工事ヤードの木54本が撤去された(うち24本は戻ってくる)ときにたった1本残された樹でした。その後半年もたたないうちに地下駐輪場計画が白紙に戻され、広い16,700平米のひろばの真ん中でシンボルツリーとして駅前広場を見守ってきました。第一小学校の跡地であるという歴史も背負っています。


2020年9月、南ひろばの巨大ロータリー計画を見直しての新ロータリー案で今度はケヤキが邪魔になるとされ、突然移植が発表されました。私たちとしては、地下駐輪場計画がなくなったのだから、地下を気にせず、大きな樹も植えておくことができると、安心していたのです。


たった1本で夏の熱射、冬の北風にさらされたケヤキは今、ベッコウタケという根株腐朽菌に冒され、経過観察とその場での保養を樹木医から勧められています。この状態では移植でのリスクが大きいと、3か所樹木医の診断書、所見が出ており、また日本緑化センター・野口淳さんからも、移植は困難で、適切ではないという意見書をいただいています。



樹木医等専門家の診断、所見、市民の声(署名3600余筆)、世論(1/28から2/10まで、3誌4回掲載)を振り切っての強行でした。


この間の情報は、ホームページをご覧ください。


ロータリーを広げるために、このケヤキが移植させられ、広場を南北に行きかう通路がつぶされ、貴重な動線が失われます。大きくグリーンホールの方へ迂回せねばならず、また憩いの広場としての環境空間が、現状暫定開放の3分の1は奪われます。そのような市民がこうむる影響については市はわざわざは発表しません。


闘いはまだ続きます。

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